トピック

離婚後の子どもとの面会 -親権者側の視点から①-

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面会交流の調整がなぜ難しいのか、その理由を紐解くために離婚後親権者になった側、親権者とならずに面会交流を求める側のそれぞれの立場から、どのように面会交流をとらえているのかを考察してみたいと思います。

今回は、親権者の立場から。

感情面では、ほとんどの親権者が離婚後も積極的に子どもを面会させたいとは考えていないように思います。離婚した元配偶者同士が、少なからぬ感情的なしこりを抱いているのは当然のことで、そんな相手方に対して子どもを会わせよう、とはなかなか積極的には思えないことでしょう。

親権者の生活面での負担もあります。ここでは、離婚後に親権者だけが子どもと一緒に生活していることを前提に考えます。

単純に夫婦二人での生活から、親権者一人で就労・家事・育児を行っていくこととなるため、親権者の負担はかなり増えることとなります。このワンオペレーションではあまりに日々がめまぐるしく、生活していくことで目一杯、精一杯となるのではないでしょうか。このような負担を抱えている親権者にとって、まずは生活していくことが第一となり、極論ではありますが、生活していくのに必須ではない面会交流を後回しにするということになるように思います。

次回では他の側面についても考察してみます。